歯科医院開業時の資金計画|ポイント、特徴をくわしく解説!

歯科医院開業時の資金計画|ポイント、特徴をくわしく解説!

歯科医院を開業するということは、単に診察や治療を行う場所を持つことだけではなく、経営者としての視点も必要となります。資金計画はその基盤となる部分であり、適切な予算設定や資金調達が成功の鍵を握ります。

本記事では、歯科開業の資金面について詳しく解説し、実践的なアドバイスをご紹介します。これから開業を考えている方に、役立つ知識としてお届けしていきます。

開業にかかる資金

歯科医院の開業に必要な資金は、立地や規模によって大きく変動します。一般的に3台の歯科診療ユニットを持つ医院の場合、5,000万円以上の開業資金が必要とされています。このコストには、物件の取得や医療機器の購入、スタッフの採用や当面の運転資金など、多岐にわたる要素が含まれています。次項では、開業に必要な費用を項目ごとに詳しく説明していきます。

開業に必要な費用の一覧

歯科医院を開業するために必要な費用の一覧は以下のようになります。

☑1.物件費
☑2.内外装工事費
☑3.医療機器費・設備費
☑4.運転資金
☑5.広告費
☑6.求人・採用費

物件費

物件費は、テナントと一戸建てのいずれかを選ぶことで大きく異なります。一般的にテナントでの開業では約500万円程度の予算を考えることが多いですが、一戸建てで開業する場合、土地代や建築費が発生するため、3000万円以上の予算が必要となることが多いです。

物件の立地も費用を左右します。都市部やアクセスの良い駅前、あるいはショッピングセンターなどの好立地では家賃や購入価格が上昇し、反対に地方都市や郊外エリアであれば、費用はやや抑えられる傾向にあります。

内外装工事費

内外装工事費は物件の広さや設計に対するこだわりによって変動しますが、少なくとも1,000万円程度は必要です。相場としては約1,500万円~2,500万円の間での支出を予測しておくと良いでしょう。

歯科医院の工事は他業種と比べて特有の要件が多く、費用が高くなる傾向があります。床上げや歯科診療ユニットのための配管工事、さらにはレントゲン室の設置など、専門性が求められる工事が多数存在します。

費用を抑えたい場合は、すでに歯科医院が入居していた居抜き物件を選ぶことをおすすめします。この方法で工事費を大幅に削減できますが、以前の入居者に関する評価や、なぜその物件が空いているのかの背景を十分に調査し、慎重に選択することが求められます。

医療機器費・設備費

医療機器費・設備費は、簡易な医療機器を主体とした場合、約1,500万円の投資で済むこともありますが、最先端の機器を積極的に導入する場合、3,000万円程度の予算が必要になることもあります。

最もコストがかかるのは、歯科診療ユニットやレントゲンなどの基幹となる医療機器です。これらの機器の選択や配置は、医院の内装や雰囲気にも影響を及ぼします。ユニットの数が増えれば、一度に受け入れる患者数も増加しますが、それに伴いスタッフの数や設備のスペースも考慮する必要が出てきます。また、バキュームやコンプレッサー、滅菌器などの機器も、医院の規模を考慮して適切な数を選ぶことが求められます。

消耗品や日常の材料費も無視できません。印象材、マスクといった日常で使用する品目は、小さい費用が積み重なって大きな出費となることが多いです。さらに、治療情報の請求をスムーズに行うために、レセプトコンピュータの導入も必要です。

運転資金

運転資金の確保は、歯科医院を開業する際の重要なステップの一つです。医院を開業した際、初めから患者の集まることは稀です。そして患者がいた場合にも、保険診療報酬の収入が手元に入るまでの2ヶ月間、収益はほとんど見込めません。この間にも、スタッフの給与、家賃、光熱費など、様々な固定費が継続して発生します。

この期間の資金繰りをスムーズに進めるため、歯科医院の開業初期においては、経営が安定するまでの時間を考慮して、運転資金を十分に用意しておくことが求められます。具体的な金額としては、平均的な歯科医院の月商300万円を基に、その3か月分、すなわち約1,000万円を目安として確保することが一般的です。

広告費

駅前や人通りの多い道路に開業すれば、その立地そのものが大きな宣伝手段となり、最低限の広告費で十分な患者を獲得できるケースがあります。

しかし、全ての開業場所がそうした理想的な環境にあるわけではなく、位置的な不利を補うための積極的な広告活動が求められることも少なくありません。広告費には、ホームページの制作費に加え、リーフレットやチラシなどの広告物の制作・印刷費が含まれます。具体的には、100万円~200万円の広告費を見込んでおくことがおすすめです。

ホームページの制作費についても、制作会社や要望する内容に応じて、大きな幅があります。しかし、患者が新しい医院を探す際にホームページを利用するケースは多いため、ホームページ制作への投資は欠かせない事項です。

求人・採用費

歯科医院の開業では、患者の集患だけではなく、スタッフの採用にも費用が必要です。院長だけでは患者に十分なサービスを提供することは難しいため、歯科衛生士、歯科助手、受付などのスタッフを採用することが求められます。新しいスタッフを迎え入れるための採用活動には、通常50万円〜150万円程度の予算を見込むのが一般的です。

まとめ

本記事を通して、歯科医院の開業にかかる主要なコストやその詳細を見てきました。物件の取得から医療機器・設備の導入、スタッフの採用に至るまでのさまざまな費用は、計画的に進めていくことが重要です。また、項目に加えませんでしたが、不測の事態や新たなニーズに応えるための予備費も考慮しておくべきでしょう。

開業を検討している皆様にとって、この記事が実際の資金計画の参考となることを期待しています。

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